■■在宅で働く、フリーランス事務代行の営業論 – ガンガン営業はNG、営業しないのは論外
つらつらっと書いていたら、思いのほか長くなったこちらの記事。
前提条件だけで終わってしまったので、改めてフリーランス事務代行の取るべき営業方法についてお話しを進めますね。
フリーランス事務代行の営業は、一般的なフリーランスとはまったく異なる
私自身がフリーランスの事務代行だった頃、「営業」と名の付くことはほとんど行っていませんでした。
新しいお客さまは既存のお客様からご紹介いただくことがほとんどなので、必要がなかったとも言えます。
「これではダメだ」と思い、新規顧客獲得のために営業を意識して行動したことも、一度だけありました。
なのですが
- 狙い通りの方をお客様にできた
- 1年後に個人事業を辞めてサラリーマンに戻ったため、契約終了
- 新しいお客様をご紹介頂いた件数はゼロ
という結果に。
営業をすればお客様を獲得することはできるものの、私にとって効率のよいやり方とは言えませんでした。
そして、今、振り返ると、フリーランスの事務代行として営業効果が最も高いのは既存のお客様であることがハッキリと分かります。
「よいお客様は、さらにまたよいお客様を連れてきてくださる」という図式が成り立っている、というわけです。
フリーランス事務代行の営業は一点集中であり、できるだけ自分にとって理想のお客様像に近い方に的を絞るべきだというのが私の持論。
営業の他にもお客様の事務作業、自分の事務作業を自分ひとりで行う以上、効率のよいリソース配分は必須科目です。
事務作業にある程度の時間がかかる以上、営業活動にかける時間は短いに越したことはありません。
在宅でもできる、フリーランス事務代行の営業活動
さて、いよいよお待ちかね。
フリーランスの事務代行がどのように営業すればいいかをお話しします。
これからお話しする営業方法をマスターすれば、家から一歩も出ずに在宅ワークとして事務代行を仕事にすることも可能です。
フリーランス事務代行の営業1:ブログでひたすら発信
今の私がアージュスタイルとして採用している営業方法がこちらです。
SEO対策を意識したこのようなコラムを投稿して、検索エンジンからの問い合わせによってお客様を獲得します。
事務代行・セミナー事務局代行・オンライン秘書 – アージュスタイル:コラム
また、他にも「私」が分かる発信をするという方法もあります。
フリーランスとして事務代行をするのならこちらの方が簡単に取り組めますし、営業のネタにもなります。
私にとっての自分が分かる発信は、フェイスブックでしょうか。
山田亜希子 – Facebook
フリーランスの事務代行は、お客様に選ばれる基準が「あなたはどんな人」
持っているスキルを数値化しにくいですし、法人と違ってマンパワーがあるわけでもありません。
なので、お客様の判断基準が人柄しかないというのが実情です。
数をこなして発信に慣れていくことで、徐々に人柄のにじみ出る発信が可能になります。
また、誰かがあなたを紹介したい時もブログは役に立ちます。
名刺はすぐに捨てられるかもしれませんが、「ネットで検索してみて」でOKなブログは紹介へのハードルを確実に下げてくれます。
少なくとも自分の名前で検索した時にトップ表示される程度には、ブログを書いておくことをおすすめします。
フリーランス事務代行の営業2:見込み客に会いに行く
「営業」と言って思いつくイメージは、こちらでしょうか。
初対面の人に会うのが得意な方にとっては簡単にできることかもしれません。
とは言え、数をこなせばいいわけではありません。
先ほども書いた通り、フリーランスの事務代行に与えられる営業時間は短いです。
「この方をお客様に!」と思える方と確実に会えるタイミングと場所を見計らって行動するくらいの準備は、ぜひともほしいもの。
「数を打つ時間は、どこにもない」がキーワードです。
さらに、人に会いに行くことには大きなデメリットがあります。
頻繁に外出している様子をSNSに投稿することは、あなたの信頼度を大幅に下げます。
今の私は会社の事業として事務代行を行っていますが、採用するスタッフの選定基準のひとつがSNSの投稿内容。
具体的な基準を公開することはできませんが、アージュスタイルのお客様がスタッフのSNSをご覧になっても不信感を抱かないことは求めています。
つまり「やたらと出かけて、そのたびにSNSに投稿する」のはNGですし、誰かにタグ付けされることも極力控えるのがいいでしょう。
フリーランス事務代行の営業3:「ブログ発信」&「対面営業」
本来ならば、これができればベストです。
ブログできちんと自分という人物を示し、実際に会って成約に結びつける。
どちらに比重を置くかは、自分が何に向いているかを知った上で選択するといいでしょう。
私の場合は明らかに「書く>会う」です。
事務代行をご検討中の方にお目にかかる時は、フリーランス時代からほぼ
- 受注が決まってから
- お客様は山田に発注することを決めているが、念のために一度会っておこう
このどちらか。
地方に住んでいることもあり、お客様と直接顔を合わせる機会は年に2回あればいい方です。
どちらが向いているかは、両方やってみないと分かりません。
なのですが、早く知りたいという方はプロ事務育成プログラムでおおよその見立てをお伝えしています。
フリーランス事務代行の営業4:何もしない
私にとってはあり得ない話ですが、フリーランスで事務代行をしたい方が取る最も多い営業方法がこちら。
ブログで発信することをせず、見込み客に会いに行くこともしない人が全体の8割か9割くらいいます。
ということは、何らかの行動さえ起こせばお客様獲得の可能性を大幅に上げることができます。
大半の方が「何かいい仕事が降ってこないかな」とただ待っているだけなのですから、その中であなたが「お客様を獲得する」という結果を得ることは簡単です。
「事務だから、営業は苦手」と皆が思っているからこそ、チャンスはすぐ手に入る!
「私、個人事業主さん向けの事務代行をやっています」
この一言が出るかどうかが、すべてを決します。
ネットでもリアルでも構わないので、思い切って発言してみてください。
初対面の人とお話しすること、ましてや「事務のお仕事をしています」と伝えるなんてとんでもない、と思う私ですらフリーランス事務代行として知られる存在になれました。
地方に住んでいても仕事がある「在宅勤務のフリーランス事務代行」という仕事を、もっと多くの方に選んでいただきたいというのが私の願い。
「人に会うのが苦手だから」と、営業でつまづいて諦めるなんてもったいない!
動いたらその分が結果としてしっかり返ってきますので、今日できる営業活動をさっそく始めてみてくださいね。
在宅で働くフリーランス事務代行「プロ事務」創始者。
2010年よりプロ事務に従事する。
また2015年より「プロ事務育成プログラム」専任講師として、200名以上のプロ事務を輩出。
プロ事務の後進を養成する活動を続けている。
香川県在住。プライベートでは夫と娘、息子の四人家族です。